Kirin Holdings Company, Limited (TYO:2503)
Japan flag Japan · Delayed Price · Currency is JPY
2,475.00
+1.00 (0.04%)
May 12, 2026, 3:30 PM JST
← View all transcripts

Earnings Call: Q4 2023

Feb 14, 2024

皆さん、おはようございます。キリンホールディングスの磯崎です。日頃はキリングループ製品へのご愛顧、ならびに企業活動へのご理解とご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。 冒頭に、昨日発表いたしました新しい経営体制への変更についてご説明いたします。代表取締役社長、COOを三中田健氏が務め、私は代表取締役会長、CEOとなることで、食、医、ヘルスサイエンスの三領域でCSV経営とグローバル化を加速推進する体制とします。社長、COOとなる三中田健氏は、グループの各事業および本社の各機能を統括し、現場での実行力に焦点を当てて事業を磨き上げ、グループ全体の稼ぐ力を高めていきます。一方、私は会長、CEOとしてグループ全体を俯瞰しながらグループの経営責任を担います。特に株主、投資家の皆さまをはじめとするさまざまなステークホルダーとの対話を一層充実させ、戦略的パートナーとの関係をさらに深めていくことで、事業ポートフォリオ経営を推進し、企業価値の向上に努めていきます。引き続きよろしくお願いいたします。 それではまず、2023年の振り返りを行いたいと思います。昨日決算発表を行いましたが、おかげさまで2023年は事業利益として過去最高益を達成しました。厳しい経営環境の中でこの結果を出せたことは、キリングループが事業ポートフォリオ経営に取り組んできた大きな成果です。今回は特に医薬事業を担う協和キリンが大きな利益の牽引役となりました。 振り返りますと、キリングループは40年以上前から将来のビール市場を見据えて、遺伝子組換えや発酵バイオテクノロジーの強みを活かして医薬業界に参入しました。医薬事業はまさにCSV経営を体現するものであり、グループの第二の柱を作る長期経営の成功事例でもあります。当時は約10年もの間、利益が出なかったことから医薬事業への新規参入には賛成する声ばかりではありませんでした。そこから協和キリンとなり、現在はグローバル戦略品の拡大により、今回達成した最高益の約1/3を稼ぐほど、キリングループの成長の重要な部分を担っています。ヘルスサイエンス事業も医薬事業と同様に、将来のキリングループの成長を担う第三の柱となるよう取り組んでおります。 また、キリングループは早くから海外進出に挑戦してきました。現在のコークノースイーストに出資したのは40年以上前で、ライオンやサンミゲルの投資も20年ほど前になります。医薬事業も多くは海外で拡大しておりますので、今ではグループの半分以上の事業利益やEPSを海外事業が占めており、今後このグローバル化の傾向はますます顕著になると思われます。国内のビール事業だけにとどまらず、過去からの医薬事業や海外事業への挑戦があったからこそ、2023年の最高益という結果につながったと思います。 さて、振り返ってみますと、昨年2023年もさまざまなことが起きました。例えば、継続するコスト上昇や為替の変動、パレスチナ・イスラエル問題など新たな地政学リスクの発生、さらには各国の経済の激変に伴うお客さまの購買行動の変化が挙げられます。そして、それに起因する各市場における競争環境の激化など、経営環境は大きく変わってきています。2024年も年初からさまざまなことが起きており、今後もあらゆる変化が起こりうると覚悟しなければなりません。そのうえで、私たちはその環境に適応しながら持続的な成長を実現していくことが求められております。その持続的な成長のために、キリングループは新たな事業ポートフォリオにチャレンジしている最中です。変化を続ける過程においては想像もしなかったことが起きますが、キリングループの組織能力や資産を活用して短期と中長期の両方の視点で企業価値の向上に取り組んでいきます。 このスライドでは、短期から中長期に向けての事業ポートフォリオの考え方についてお話しいたします。キリングループに存在する酒類飲料事業、医薬事業、そしてヘルスサイエンス事業の三つの事業は、それぞれビジネスのステージが異なるため、短期、中期、長期の各時間軸において果たすべき役割が異なってきます。グループを支える酒類飲料事業は、主に成熟市場を対象としているため、人口減少や消費者の価値観の変化により市場が縮小していくことは以前より予測しておりました。そのため、数量拡大よりも高い価値を感じていただける商品やサービスの提供により単価を上げることや生産性を高めることなどで、利益率アップを図っていかなければなりません。また、将来の酒類事業の市場環境を見据えて40年前に医薬事業に戦略的に参入を決断したことが奏効しました。そして、10年、20年先を考えたときに、酒類飲料事業や医薬事業に加えてヘルスサイエンス事業を将来の第三の柱とすることで、持続的な成長をより確実なものにするために取り組んでいます。我々は、これらのステージの異なる事業に対し、適切に経営資源を配分することで成果を出し、さまざまなステークホルダーの期待に応えていきたいと考えております。そのために、各事業の個別の努力だけではなく、グループ横断で三つの取り組み、すなわち組織能力の強化や構造改革、そして事業ポートフォリオの見直しを継続的に進めてまいります。 それでは、次のページから各事業について、これまでの進捗と今後の取り組みについてお話ししたいと思います。酒類事業はグループの事業利益の約半分、EPSに約60%の貢献をしているグループの中核事業です。ここにはグループの原動力としてしっかりと経営資源を配分し、収益への貢献度をさらに高めることが求められます。日本や豪州市場、そして北米のクラフト事業において大きく成長したブランドが台頭してきておりますし、日本市場では過去には難しかった値上げが着実にできております。フィリピンではサンミゲルにおいて順調にブランドの価値が向上し、EPSに寄与し続けております。今後は、変化するお客さまの需要を取り込むためのマーケティングの手法を進化させ、主力ブランドの育成のための投資を続けることが何よりも大切です。同時に、お酒の事業にはワクワクするような魅力的な提案が重要となります。日本や豪州、北米で取り組んでいるクラフトビールがその一例です。お客さまの消費ニーズが変化していく中で、画一的な味覚のビールをお届けするのではなく、新たな市場を創造していく挑戦を行っていきます。また、海外では日本のウイスキーやRTDが大変人気ですので、海外展開も加速させていきます。生産性の向上のために営業体制の最適化も検討しています。各市場ではお客さまの行動も変化が起きていますので、それに合わせて営業体制がスリムになるように改革していきます。 続いて飲料事業です。飲料事業は数量効果だけではなく、価値が高いと感じていただける商品でポートフォリオを作っていくことが事業の優先課題です。キリンビバレッジにおいては、お客さまの毎日においしい健康をお届けするというテーマのもと、ヘルスサイエンスを飲料で担う企業へリポジショニングすることにチャレンジしております。そして、今ではその商品構成比が10%を超えるレベルまで来ております。先日、花王様より茶カテキン飲料であるヘルシアに関する事業を譲り受けることを公表しました。これにより、キリンビバレッジはお客さまに幅広い飲料のラインアップを提供することで、ヘルスサイエンス領域の強化、拡大をさらに進め、高収益化を目指していきます。 コークノースイーストは2017年のテリトリー拡大以降、積極的なPMIに取り組んだことにより、飛躍的に収益性が向上しており、ボトラー事業としては高水準の利益率を達成し、グループの利益に貢献しております。この二社については、ますます広がるお客さまの健康志向に応えられるような製品を多く届けることで、競合との差別化とともに社会への貢献を行っていきます。また、オペレーションの改善による生産性向上が重要な事業でもありますので、そのための投資やデジタル化は積極的に進めていきます。 医薬事業は、昨年はクリスビータが北米の自社販売体制を確立するなど、現在のグローバル戦略品は順調に拡大を続けております。その一方で、中長期的な利益の維持拡大のための次世代パイプラインの拡充にも取り組んでいます。現時点で新たなブロックバスターとして最も有望なのがKHK4083です。こちらはアトピー性皮膚炎を対象としたフェーズ3の臨床試験をパートナーのアムジェンとともに進めていますが、2026年末から27年前半の上市に向けて、これまで非常に順調に進捗しております。なお、今後の可能性についてですが、アトピー性皮膚炎治療薬の市場規模は¥1兆以上、そして新たに開発を検討している喘息の市場規模についても¥1兆以上と現在推計しております。どちらも競合が多い市場ですが、アムジェンとのコラボレーションも活かした特徴的な薬剤として一定のシェアを確保できれば、将来はキリンの収益の大きな柱の一つになると期待しております。また、昨年買収を発表したオーチャード社ですが、1月に買収が無事に完了しました。これにより、細胞遺伝子治療に関するR&Dキャパビリティを獲得でき、将来より広いアンメットメディカルニーズに対応することが可能となります。今後も5年先、10年先の医薬事業を支えるパイプラインの拡充に経営資源を振り向けていきます。 40年前の医薬事業と同じように、2019年より始めたヘルスサイエンス事業は、将来的にはグループ全体の2割の売上を占める規模まで拡大させることを目指します。また、ヘルスサイエンス事業も医薬と同様、健康という社会課題を解決するCSVという経営戦略そのものであります。日本においては、プラズマ乳酸菌の売上規模が着実に拡大していることに加え、ファンケルとは2019年の提携以降、さまざまな点において付加価値を生み出しています。そして、昨年はブラックモアーズを取得し、APACにおける事業基盤を獲得しました。今後は、キリン、ブラックモアーズ、ファンケルがそれぞれ協働して日本とAPACでブランドビジネスを大きくしていくことが何よりも優先すべき課題です。プラズマ乳酸菌については、規模の拡大は進んでいますので、次なる課題はしっかりと利益を出していくことです。付加価値の高い製品の構成比を上げていくことなどにより、2025年には黒字化できるように取り組んでいきます。なお、協和発酵バイオについては、あらゆる選択肢も踏まえた構造改革を現在検討している最中です。 このスライドは第4四半期でお示ししたものになりますが、キリングループは日本、APAC、北米の三地域を中心にグローバルに事業を展開しております。ブラックモアーズの取得により、APACの売上収益、事業利益の構成比も今後上昇していきますが、ご覧のとおり、現時点で事業利益もEPS貢献も海外の貢献のほうが大きくなっています。財務の視点やベストオーナーの視点はもちろんのこと、地政学リスクなどエリア特性も考慮に入れて、今後も継続的に事業ポートフォリオの強化を実施していきます。 イノベーションを生み出す基盤である組織能力もグローバルの視点で強化していきます。まず重要なのは、すべての組織能力の要である人材です。人材は国境を越えて流動化が進んでおり、賃上げはもちろんのこと、人への積極的な投資により組織能力を高めてまいります。また、キリングループでは多様で専門的な人材をグループに迎え入れるために、多くの方をキャリア採用として国内外から獲得しております。R&Dも医薬やヘルスサイエンスなどの各事業が領域を越えて付加価値を生み出すことに加え、各地域で生まれたイノベーションを水平展開することで価値を生み出すことができます。また、マーケティングでは日本で磨いたマーケティング手法をオーストラリアで活用するなど、すでに取り組みが進んでおります。ICTは生成AIなどの技術を活用し、ビジネスの各領域でプロセス変革を行い、競争力向上や効率化に取り組んでいきます。事業で生まれたキャッシュをこれらの組織能力に再投資することで、キリングループは短期利益だけではなく中長期の利益を創出できると考えております。 今後も現状に満足せず、社会課題の解決に邁進してまいります。投資家の皆さまとの対話を積み重ね、課題を一つずつ解決することで世界のCSV先進企業を目指します。今後のキリングループの成長にご期待ください。 皆さま、おはようございます。キリンホールディングスの秋枝です。私からはまず財務戦略のアップデートについてお話しし、その後決算概要についてご説明いたします。 こちらの図は2年前の中期発表時にお示ししたスライドをアップデートしたものです。キャッシュアロケーションの優先順位に変更はございません。株主の皆さまへの還元である配当を最優先としており、この3年間もEPSの成長による増配を実現しております。一方で、中長期的な成長を実現するために、人材やR&D、マーケティングなどの無形資産投資とヘルスサイエンス事業基盤を拡大するためのM&Aに対して、より厚くキャッシュを振り向けていくべきフェーズだというふうに考えております。M&Aに必要な資金は基本的にバランスシート改善によるキャッシュの創出と新規借入れによって充当いたします。現在、当社の財務健全性は高く、負債増加によるD/E比率の一時的な悪化は許容できる状態にあります。事業売却については、現時点ではノンコアと位置づける事業はありませんが、最適な事業ポートフォリオを構築するために常に入れ替えは検討しています。自己株式取得については、2022年に¥500億実施しました。株主還元は配当で行うことを基本としていますが、自己株式取得についても他の投資とのバランスを考慮しながら機動的に判断します。 このスライドでは、セグメントごとの重点投資内容をお示ししています。事業のステージに応じて、各事業の強化すべき部分に適切に投資することが必要です。中核事業である酒類、飲料事業は競争が激化していますので、十分なマーケティング投資を行い、継続的にブランドを育成します。医薬事業は将来のパイプラインの拡充投資に加えて、グローバルで戦略品を拡売するための基盤投資を行います。ヘルスサイエンス事業では、オーガニック成長のためのブランド、R&D投資に加えて、事業規模拡大のために戦略的な投資機会を引き続き探索いたします。事業ごとの状況に応じた適切な投資配分によって、各事業の競争力を高め、営業キャッシュフローを最大化します。それによって確保できたフリーキャッシュフローのアロケーションは戦略的に決定していきます。キャッシュアロケーションは事業横断で行っていきますけれども、将来的には各事業が自立してキャッシュを回せる状態を目指します。 キリングループでは、財務KPIの一つとしてROICを採用しており、継続的にROICの改善に取り組んでいます。事業特性に応じて具体的な改善取り組みは様々ですが、中長期視点でじっくりと取り組む必要があります。一方で、成長フェーズにあるヘルスサイエンス事業では、M&Aなどの大胆な戦略投資が求められる局面があります。その場合、一時的にROICが低下することはやむを得ませんが、各事業のキャッシュ創出力を高めて利益成長を実現することで、拡大した負債の削減を進め、早期にROIC10%の水準に回復させます。 では、ここから決算概要についてご説明いたします。連結売上収益は対前年プラス7.3%の¥2兆1,344億。連結事業利益は対前年プラス5.4%の¥2,015億と、増収増益の決算となりました。売上は¥2兆を超え、事業利益については過去最高益を達成しました。税引前利益については、前年の花王キリン飲料の売却益約¥480億。この反動影響を、協和キリンのヨーロッパにおける事業売却やサンミゲル・ブルワリーの利益貢献拡大によりカバーし、対前年プラス3%の¥1,970億となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は、対前年プラス1.5%の¥1,127億と、すべての段階利益において増益となりました。財務KPIであるROICは、ブラックモアーズへの投資などにより8%と前年から少し減少いたしましたが、平準化EPSについては¥6増加の¥177で過去最高となりました。そのため、配当は¥2増配の¥71を予定しております。 18、19ページは事業会社別の要因別の利益増減となります。詳細な説明は割愛させていただきますが、赤字が続く協和発酵バイオについてのみ状況をご説明いたします。まず改めて協和発酵バイオの現状と、ここに至るまでの背景を説明いたします。キリンホールディングスは2019年4月に協和発酵バイオを協和キリンから取得しました。このグループ内での事業再編には、協和発酵バイオを新たに立ち上げるヘルスサイエンス事業の足がかりとすること、および協和キリンを創薬とグローバルでの事業拡大に集中させるという二つの狙いがありました。しかしながら、再編直後の9月に協和発酵バイオで品質問題が発覚し、業務を一時停止しました。品質保証体制再構築やGMPを全品目再取得するなど、抜本的な対策が必要な状況でした。その後、2020年から再生に取り組んできましたが、供給力不足によって失ったお客様の再獲得が想定以上に困難で、トップラインの回復に手間取っています。また、生産プロセスの適正化による製造効率の低下で製造原価がアップし、結果として採算性が大幅に低下しました。そのような厳しい状況の中、昨年はコロナワクチンの原料需要が急激に低下し、燃料費などのコストが大幅に高騰したことに加えて、競合との価格競争も激化しました。このような直近の環境変化も影響し、当初目論んだ再生プランの実行が遅れているため、昨年からあらゆる選択肢を念頭に入れたアミノ酸事業の構造改革を検討しております。なかなか進捗状況をお示しできずにご心配をおかけしていますが、特に医薬用のアミノ酸は供給先やその先の患者さんに対する社会的な供給責任もあり、構造改革を進めるには一定の時間を要します。ですので、構造改革を模索する一方で、顧客の再獲得や原価の低減など自力での事業再生は待ったなしで並行して進めていきます。 協和発酵バイオに関しては、スペシャリティ素材に関する減損についてもご説明いたします。スペシャリティ素材については、主にシチコリンとHMOにおいて将来の市場が大きく伸び、その中で一定のシェアを確保できるという見通しを持って注力してきました。その想定自体は大きくは変わりませんが、足元の状況を鑑みると従来の想定と変わってきた部分が出てきました。具体的には、アミノ酸事業と同様に燃料費を中心としたコストアップや競争激化などで、元々想定していた時間軸での規模拡大と想定した収益性の確保ができなくなるリスクが出てきました。現在の状況をベースに将来の見通しを保守的に見直し、主にシチコリンの固定資産を中心として約¥120億の減損を認識することとしました。元々シチコリンについては、脳梗塞治療などに使用する医薬用と集中力などの用途の健康食品用があり、今後の成長や収益性の観点から健康食品用に注力してきました。今後はより一層健康食品用に注力するとともに、その他の素材についても早期に収益化できるように取り組みます。 22ページをご覧ください。2024年度の業績予想です。連結売上収益は対前年プラス6.4%の¥2兆2,700億。連結事業利益につきましては、対前年微増の¥2,020億と増収増益を目指します。前年から微増益にとどまるのは、酒類事業のブランド育成のためのマーケティング投資増や、協和キリンによるオーチャード社買収に伴い、R&D投資が増えることが主要因です。ROICは8%。平準化EPSについても¥177と前年並みの計画としております。 次に、開示セグメントの変更についてご説明します。今回の発表を機に、キリングループの事業戦略に沿った形で、より理解しやすい開示セグメントに見直しました。キリングループの三事業領域である食、医、ヘルスサイエンスに近い形でのセグメントに整理しています。アルコール問題への関心の高まりを考慮して、食領域は酒類と飲料に分けて開示します。また、以前よりヘルスサイエンスについてはセグメント化をしてほしいという声を多数いただいておりましたが、昨年のブラックモアーズの取得により、ようやくご要望にお応えできる規模になりました。領域、事業会社単位での分かりやすいセグメントとするため、従来含めておりましたキリンビールやキリンビバレッジの健康関連商品は、新しいヘルスサイエンスセグメントに含めておりませんのでご了承ください。今後はこの戦略と一致した新たなセグメントで、ステークホルダーの皆様と対話を深めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 開示セグメントの変更に連動して、こちらのページもセグメント別に表現しています。2024年はブラックモアーズの通期での利益貢献と、協和発酵バイオの収益改善により、ヘルスサイエンスセグメントの事業利益が大きく改善することに加え、酒類、飲料事業も増益となります。一方で、医薬セグメントがオーチャードの買収や最終フェーズのKHK4083の臨床試験増に伴って、R&Dコストが大幅に増加しますので減益となります。結果として、グループ全体では微増益を見込んでおります。各事業会社の詳細については後ほどご確認ください。 このスライドでは、要因別の事業利益の増減をお示ししています。各事業によって状況は異なりますが、グループトータルではコスト高騰やマーケ費、研究開発費増の影響を値上げやコスト削減で打ち消していけると考えています。 では、次ページ以降でセグメントごとに主要会社についてご説明します。まず、酒類事業です。キリンビールとライオン社、両社ともに昨年からお話ししていますとおり、マーケティングの手法を改めて見直し、各ブランドでその新しいやり方にチャレンジしています。競合対策上、手法についての詳細はお話しできませんが、これにより日本の一番搾り糖質ゼロや氷結、オーストラリアのハーンなど計画を上回る成果が出ているブランドも出始めています。キリンビールでは、2024年、17年ぶりのビールカテゴリーの新商品上市を始め、お客様に新しい提案ができるようより一層力を入れてまいります。また、ウイスキーの海外展開など、継続して利益率の高い商品の拡大にも取り組んでいきます。ライオンは、豪州ではボリュームの大きい主力ブランドの再生に継続して取り組むとともに、氷結ブランドでRTD分野での成長を目指します。北米では好調なブードゥーレンジャーをさらに伸長させます。 続いて、飲料事業です。キリンビバレッジは、2023年はヘルスサイエンス関連と中高価格帯の商品に注力し、絞りの効いたブランド投資を行いました結果、単価の改善とヘルスサイエンス関連商品の拡大を実現しました。2024年もこの方針を継続し、新しく取得を発表したヘルシアブランドも最大限活用して、健康を軸とした高付加価値化戦略をさらに進めてまいります。コークノースイーストは、ここ数年で北米ボトラー屈指の利益率を誇るまでに経営改善が進みました。今後は市場シェアの着実な向上と、SCMの最適化によるコストダウンを継続的に行い、安定した利益貢献を期待しています。 医薬事業は、グローバル戦略品が計画どおり成長し、次の新薬候補として最も期待しているKHK4083の開発も最終フェーズに入り、順調に臨床試験が進んでいます。そのため、協和キリンが先日の決算発表でご説明しましたとおり、研究開発費が増加し、短期的には収益性が低下しますが、持続的な成長のために必要な投資だと考えています。医薬事業は、パテントクリフに備えた中長期的な視点での投資が極めて重要であり、協和キリンは短期的な収益コントロールと中長期的視点での投資をバランスよく行ってまいります。 ヘルスサイエンス事業は、今年からブラックモアーズが通期で業績に寄与します。買収完了後のPMIが計画どおり完了し、キリングループに入ったことによる付加価値創造フェーズに、いよいよ本格的に入ります。SCM最適化などによるコスト削減を先行させながら、2025年の上市に向けてトップライン成長に寄与する商品開発にドライブをかけていきます。プラズマ乳酸菌については、これまで順調に規模を拡大してきました。ブラックモアーズのケイパビリティを活用して、遅れている海外展開を加速し、早期の黒字化、そして収益貢献拡大を図ります。 最後にESGのアップデートです。今回は2年前にお話しした原薬事業を担うキリンバイオマテリアル社の研究開発の成果についてお知らせします。2017年からキリングループと大塚製薬工場が共同で開発を目指してきた、既存医薬品と同等の効能を有する化合物のバイオ製法に関する特許を取得いたしました。まだ、化合物の具体的な名前はお話しできませんけれども、キリングループが医薬とヘルスサイエンスという二つのケイパビリティを持つからこそ実現可能な取り組みです。これを大塚製薬工場という強力なパートナーとともに着実に研究を進めてきた成果がお知らせとなります。今後さらに、両社で強固に協働していくことで、花開かせることができるのではないかというふうに考えております。本件は、既存医薬品の持つ原料に由来する品質リスクと安定供給のリスクを低減することを目指す、社会的意義の高い取り組みです。この事例のように、キリングループは発酵、バイオテクノロジーを使って社会課題を解決し、持続可能な高収益ビジネスを展開するというCSV経営、これを今後も推進してまいります。私からのご説明は以上となります。