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Jun 13, 2025

ソニーミュージックエンターテインメントの村松です。本日は当社の事業環境と今後の成長戦略についてご説明の機会をいただき、誠にありがとうございます。近年、アニメ、ゲーム、音楽といった日本発のコンテンツがグローバル市場で急速に存在感を高めています。日本政府も昨年、新たなクールジャパン戦略のもと、コンテンツの海外展開を国家戦略として本格的に推進する方針を打ち出しました。産業界においても、日本発コンテンツに対する成長期待は一段と高まっており、今まさにグローバルにビジネスを本格展開する重要な節目を迎えています。 当社でも、音楽、アニメ、ゲームといった多様なIPをコンテンツ制作にとどまらず、ライブイベント、マーチャンダイジング、物販などを通じて国内外に幅広く展開し、IP価値の最大化に取り組んでまいりました。その結果、売上高は2年連続で¥4,000億円を超え、過去最高を更新し続けています。 当社の最大の強みは、音楽、アニメ、ゲーム、ソリューションという多様な事業がアセットを共有しながらシナジーを生み出し、さらなる付加価値を創出できる点です。加えて、各国のソニーミュージックやZオーチャード、ソニーピクチャーズ、クランチロールとの連携によるグローバルな配信体制、ソニーのテクノロジーを活用した新たな事業の開発体制がグループ内で整っている点も、当社の大きな武器となっています。このように、多面的な事業体制と強固なグループ連携という当社の特徴と強みが、事業領域の拡大や海外展開の加速を力強く支えています。 この優位性を最大限に生かすため、当社は中長期的な成長戦略の柱として、健全な事業ポートフォリオの構築と海外展開の強化の2点を掲げています。5年前は売上の大半をアニメ、ゲーム事業が占めていましたが、ヒットIPを軸とした事業間連携を進めた結果、現在では音楽、アニメ、ゲーム、ソリューションの3つの事業がバランスよく成長し、健全なポートフォリオが構築されています。また、今後の成長ドライバーとしてIPや事業の海外展開にも注力しており、その成果として昨年の海外売上は過去最高を達成しました。今後もスピード感を持って海外市場向けのIP開発や展開地域の拡大を推進してまいります。 それでは、次のスライドからは各事業の成長戦略についてご説明いたします。まず、音楽事業についてです。上段のチャートは現場ビジネス、下段のチャートは興行、物販ビジネスに関して、それぞれ2019年のコロナ前からの市場全体及び当社の成長推移を示しています。現場ビジネスでは、当社は市場平均を大きく上回る成長を遂げています。これは成長著しいストリーミング市場において、継続的にヒットを創出しながら、依然として一定の規模を持つフィジカル市場にも対応したアーティスト開発やマーケティング戦略を積み重ねてきた成果です。また、興行、物販ビジネスにおいても高い成長を実現しています。これは大規模会場での公演が可能なアーティストの育成や、アーティストとの接点を起点としたファンエンゲージメント強化が功を奏した結果です。 音楽事業の持続的な成長には、単発の楽曲ヒットだけではなく、アーティスト自身が継続的にヒットを生み出し続けるアーティストヒットが重要だと考えています。この考えに基づき、当社は現場ビジネスにとどまらず、ライブ興行、物販、ファンビジネス、B2B、海外展開といった360度のビジネス展開により、IP価値の最大化を図ることを成長戦略の中核としています。その基盤となるのが、継続的なヒットの創出と熱量の高いファンベースの構築です。当社はファンエンゲージメント強化に向けて、SNSでの発信やファン限定企画、メディアとの連携、リアルイベントの開催などを、アーティストと一体となって戦略的かつ継続的に展開しています。今後もアーティストに寄り添い、創作活動からビジネス展開まで包括的に支援していくことで、アーティストヒットの創出と最大化を推進していきます。 音楽事業において重点的に取り組んでいるのが、こちらの3つの施策です。1つ目は現場事業におけるクリエイティブとデジタルマーケティングの強化です。新たなヒットを継続的に創出し、ストリーミングシェアの拡大を目指します。2つ目は大規模公演が可能なアーティストの開発育成と、ライブ演出やグッズ企画を通じた体験価値の向上です。これにより興行、物販の収益拡大とファンエンゲージメントの拡充を進め、事業基盤の強化を図ります。3つ目は海外展開のさらなる推進です。YOASOBIやクリーピーナッツの成功を背景に、グループ間連携による配信強化や現地プロモーションを通じて、グローバル展開を加速していきます。 当社の重点施策を体現する代表例がYOASOBIです。YOASOBIは国内で数多くのストリーミングヒットを記録し、着実にファン層を拡大してきました。そして、アイドルのグローバルヒットをきっかけに、海外でも本格的なライブ展開を開始。昨年度は国内のドームツアーに加え、2度にわたるアジアツアーを実施し、延べ31万人を動員しました。彼らはデジタルとリアル、国内と海外を融合させた戦略により、ファンベースを着実に拡大させ、そのプレゼンスを一層高めています。 続いて、アニメ事業についてご説明します。左のチャートは日本アニメのエンドユーザー市場、右のチャートは当社アニメ事業の売上推移を示しています。2023年のアニメ市場は、海外需要の拡大が成長を力強く牽引し、¥3.3兆円を突破して過去最高を更新しました。市場規模の拡大によりビジネスチャンスが広がる一方で、有力な原作の獲得や安定した制作ラインの確保を巡る競争は激しさを増しています。当社のアニメ事業も、海外売上を主な成長エンジンとして市場を上回る成長を継続してきましたが、ビジネスの最上流である企画、制作の領域では競争が一層激しさを増しています。 このような事業環境の中で、持続的な成長を実現するためには、ヒットIPを継続的に創出し、最大限に展開することで基幹IPを数多く積み重ね、成長の好循環を生み出し続けることが重要です。この循環を支える成長戦略として、当社では有力IPの新規開発、獲得を目的とした企画力、制作力の強化と、基幹IPの継続的かつ多面的な展開力の強化を掲げています。 IPのヒットと拡大を促進する好循環を生み出すには、質の高いアニメコンテンツを多様にかつ継続的に制作できる体制が欠かせません。そのため、当社では企画開発力と制作力の強化を最も重要な施策の1つとして位置づけています。具体的には、大手出版社や有力クリエイターとのパートナーシップを強化し、有力原作のアニメ化やオリジナル作品の開発力を共に高めていきます。また、有力スタジオとの連携をより一層深めるとともに、自社制作スタジオの機能拡充を図ることで、アニメ制作体制のさらなる充実を推進します。 さらに、海外展開ではクランチロールとの連携をさらに深めることで、海外配信の強化とファンベースの拡大を推進します。加えて、海外市場を見据えた企画力の強化にも取り組んでいきます。昨年度、クランチロールとの共同出資により設立したアニメプロデュース会社ハヤケは、その取り組みの一環であり、当社のプロデュース力とクランチロールのグローバルな知見を融合させ、さらに高品質な作品の創出を実現していきます。 当社の重点施策を体現する代表例が「俺だけレベルアップな件」です。「俺だけレベルアップな件」は、韓国発の人気原作をもとに、企画開発段階から海外市場をターゲットとして、アニプレックスとクランチロールが中心となって展開したアニメコンテンツです。制作はアニプレックス傘下のアニメスタジオA-1ピクチャーズが担当し、海外配信はクランチロールが担うなど、グループ全体のアセットを結集した代表的な取り組みとなりました。シリーズ化されている本作は、2025年1月より放送された第2期において、クランチロール史上最高の配信視聴回数を記録しました。多くの国と地域で大ヒットを達成し、その勢いは国内にも波及し、グローバルヒットとなりました。 続いて、ゲーム事業についてご説明いたします。国内モバイルゲーム市場は、成熟化と開発費の高騰により競争が一層激しくなっています。しかし、それでもなお国内ゲーム市場全体において際立ったポジションを維持しており、IPビジネスとして依然高い成長ポテンシャルを持っていることから、当社は引き続きこの領域に注力しています。 こうした厳しい競争環境の中で、持続的な成長を実現するため、当社は新規タイトルによるヒット創出と既存タイトルのライフタイムバリュー最大化の両立に取り組んでいます。新規タイトルでは、有力クリエイターとの連携や優れたIPを活用することでヒットの確度を高めます。既存のヒットタイトルでは、運営力強化とアニメ化、グッズ、イベントなどの施策との連携を通じてライフタイムバリューを向上させます。 当社の代表作「フェイト グランドオーダー」は、今年で10周年を迎え、全世界で累計8,000万ダウンロードを超えるヒット作として高い人気を維持しています。この成功の背景には、ゲームそのものの魅力に加え、運営体制の強化やアニメ化、イベント、グッズ展開などの連動施策を通じてファンエンゲージメントを丁寧に築き上げてきた取り組みがあります。 続いて、ソリューション事業についてご説明します。ソリューション事業は、グループ内外からお預かりしたIPやクリエイターの創作物を多様なサービスを通じてファンに広く、そして深く届けることにより、感動価値を最大化し、IPやクライアントとともに持続的に拡大成長することを目指しています。 この事業は、当初音楽や映像パッケージの製造・販売といったインフラ機能の内製化を目的にスタートしました。その後、ファンとの接点が多様化する中で、ファンクラブ運営やグッズ販売、イベント制作、eコマース運営などのファンダムソリューション領域へと事業を拡大し、今ではこの領域が事業の重要な柱となっています。現在の売上高は¥1,500億円を超え、その約半分はグループ外の1,200社を超える多様なクライアントの皆様に支えられています。このクライアント基盤の多様性はソリューション事業の大きな強みです。今後もさらに多くのクライアントとともに価値を創造し、クライアントの成功と当社の成長を共に築き上げてまいります。 この事業における戦略的に重要な施策は、ソリューション機能の拡充、事業基盤の強化、協業IPの拡大の3点です。ソリューション機能の拡充は、クライアントの多様なニーズに応えるために継続的に進めており、取り扱い高の着実な成長に貢献しています。特にイベント領域においては、グループ内外のファンダムIPに関する企画・運営に加え、業界を代表する大規模イベントの運営事務局も数多く手がけており、エンターテインメント市場の拡大を後押しする一端を担うべく取り組んでいます。 事業基盤の強化においては、昨年株式会社Eプラス及び株式会社ゼップホールネットワークを子会社化し、チケット販売やライブ運営体制の充実を図っています。また、ソニーグループとの連携のもと、映像、音響、デジタル技術などの最先端のテクノロジーを活用し、ライブやロケーションベースのエンターテインメントにおける没入感や感動体験の向上を図ることで、新たな事業開発にも取り組んでいます。 協業IPについては、音楽やアニメに加えて、VTuberやゲーム領域との連携を強化し、成果を上げています。特にVTuberとの取り組みでは、コロナ禍を契機に積極的に協業を推進し、様々な事業展開をサポートすることでIPの成長を支えてきました。ソリューション事業では、新たなIPの開発や育成において、立ち上げからヒットまで共に歩み、その成果を共有することを理想としており、今後もこのような成功事例を積み重ねていきます。 次に、サステナビリティ推進の注力施策についてご説明します。昨年度、日向坂46が開催したイベント「ひなたフェス2024」では、開催地である宮崎の産官民と連携し、太陽光エネルギーの活用やサステナブルグッズの販売を実施し、地域活性化と地元経済への貢献を果たしました。また、アニメ制作のデジタルトランスフォーメーション化を推進するアニメキャンバスは、日本のアニメ制作の持続可能性をさらに推進すると同時に、ソニーグループのアニメビジネスの機会拡大も目指して順調に開発が進んでいます。さらに、昨年からコンサート会場に送られた祝い花を会期後に回収し、再活用する取り組みも開始し、ソニーグループ内外へ活動の輪が広がっています。今後もクリエイティブからユーザーとの接点まで、当社だからこそ持ちうる幅広い視点で課題を抽出し、次世代のスタンダード創出に向けた様々なアクションを推進していきます。 これまで当社の戦略及び様々な取り組みについてご説明してきました。クリエイティビティとテクノロジーの力で世界を感動で満たす。このソニーのパーパスをエンターテインメント領域で体現しているのが、当社の経営方針「クリエイティブと事業展開力でヒットを創出し、最大化する」です。新たなIPやコンテンツを生み出すクリエイティブと、それらを多様なチャンネルで世の中に届け、ファンとの接点を広げる展開力。この2つの力を掛け合わせることでヒットを生み出し、その価値を最大化することが当社の成長の原動力であり、最も重要な使命です。 そして、その実現を支えているのが社員一人一人の姿勢です。この方針を深く理解し、自らの役割の中で真剣に向き合い、考え抜くこと、その積み重ねこそが当社の最大の強みとなっています。そして、第5次中期経営計画においては、この経営方針にグローバル展開という新たな軸を加えることで、次なる成長フェーズへの加速を図っていきます。 すでに一部アーティストの海外展開においては一定の成果が見え始めていますが、私たちが目指すゴールはその先にあります。今後もアーティストやアニメにおけるヒットを着実に積み重ね、より大きな成功と展開を実現していきたいと考えています。 今後の飛躍的成長に向けた象徴的な施策の1つが、今年の夏から始まる鬼滅の刃劇場三部作のグローバル展開です。過去のテレビシリーズや劇場作品との連動、クロスメディア展開、マーチャンダイジング、物販やイベントなど、当社がこれまで培ってきたノウハウを総動員し、クランチロール、ソニーピクチャーズをはじめとするグループ内外のパートナーと広く連携しながら、過去最大規模のグローバル展開に挑戦します。 アニメはもはや日本国内にとどまるものではなく、世界中の人々を魅了する力を持っています。このグローバルプロジェクトの成功をターニングポイントとして、日本発IPの国際的なプレゼンスを今後さらにもう一段高めていきたいと考えています。そして、こうした挑戦の積み重ねが社員一人一人の経験として蓄積され、次なる成長への原動力となります。私たちはその力を持って、ソニーグループ全体へのさらなる貢献を目指してまいります。私からの説明は以上になります。ご清聴ありがとうございました。 グループIR担当の早川です。今回はソニーミュージックのレコーディングスタジオで収録しています。これから株式会社ソニーミュージックエンターテインメントグループCEOの村松さんと、資本市場の関心が高いトピックスについてお話をお伺いしていきます。村松さん、よろしくお願いいたします。 どうもよろしくお願いします。 早速なんですけれども、5月に今年から始まった国際音楽賞「ミュージック・アワー・ジャパン」が開催されました。私も見たんですけど、すごい盛り上がりでした。村松さんはカルチャー&エンターテインメント産業振興会(SEIPA)の理事長として立ち上げにも携わられたとお伺いしました。改めてミュージック・アワー・ジャパンの立ち上げの意義について少し教えてください。 はい、本当に盛り上がりました。コロナ禍で皆さんのライフスタイルが変わりましたよね。それとデジタルテクノロジーの進歩によって、ストリーミングやSNS、あっという間に世界中に日本の音楽に限らずコンテンツが届くようになりました。日本のコンテンツの産業規模というのも、今海外売り上げは¥5兆円強なんですけど、これを10年後に¥20兆円にしようと、これはもう石破総理をはじめ、もう皆さんそういうコンテンツが国の基幹産業にすべきだという話になっています。 漫画、アニメ、ゲームが中心で、世界中に今ファンダムが、日本のコンテンツのファンダムが広がっているんですけども、そこには必ず音楽が紐づいています。我々音楽産業としても5団体あるんですけども、その5団体が初めてですね、一致団結して日本の音楽の魅力を世界に届けたいと。そのためのまずシグネチャーとして、透明性のあるアワードを我々で立ち上げようじゃないかというところでスタートしたのがミュージック・アワー・ジャパンというところで、1年目非常にいい形でいきましたので、これは本当に長く続けていきたいと。できましたら音楽だけじゃなく、日本のコンテンツを象徴するような、そういう祭典に育てていきたいなというふうに思っています。 ありがとうございます。今少しお話も出ましたけれども、日本のアーティストの海外進出を促進させる施策として、アニメとのタイアップっていうのはやっぱり効果が大きいのかなというふうに思っていますけど、この点についてお伺いしたいです。あと、そのアニメとのタイアップ以外にも実行されておられる施策などありましたら、ぜひ教えてください。 はい、アニメとのタイアップは非常に大きいですね。認知を広げる上で、グローバルで聞かれているある単曲単位で言うとですね、ほぼ90%がアニメに紐づく楽曲ですね。そういう意味では日本の音楽の多様性が知られ始めたなと、その魅力が知られ始めたなというふうに思ってまして、弊社で言えば「クリーピーナッツ」とか「YOASOBI」のアイドルという楽曲がグローバルのチャートでも躍進しましたけれども、曲単位ではかなり認知され始めてきていると思いますけども、アニメというフックを使ってアーティストそのもののですね、ファンダムというものをこれ広げていかなきゃいけないなと。 そのためには積極的にグローバルでのSNSの活用であるとか、インフルエンサーの皆さんとうまく協業していくであるとか、またライブですね。ライブに関してもなかなか個者では難しいものもありますので、アワードなんかもそうなんですけれども、やっぱり日本の音楽オールジャパンで、世界で魅力を見ていただくような、そういうライブイベント。僕は個人的には大きなアニメのイベントとかコミコンとか、いろんな日本コンテンツのイベント、そこにもう数十万人の人たちが集まってますので、そこにぜひ音楽の我々としては1つの大きなイベントを作って、それをワールドツアーできるような、そういうものが理想形だなというふうには思っております。 ありがとうございます。今お話出ましたけれども、そのアニメ事業について少し深掘りしていきたいと思います。今おっしゃったクランチロールのアニメアワード、先日東京でやりましたけれども、俺だけレベルアップの件、こちらがアニメオブザイヤー。おめでとうございます。アニメ事業に参入して今年で30年目ということですけれども、ここまで大きくアニメ事業は成長した理由、アニプレックスのその強みや競合に対しての優位性、あとですね、投資家さんなんかも非常に興味があるんですけど、そういった強みが今グローバルでアニメの人気が広がっていく中で、やっぱり原作の確保、そのアニプレックスの強みが原作の獲得にどのようにつながっているのか、そういった点を少し教えてください。 アニプレックス創業30年というところで、30年前はアニメというカルチャー自体がかなりオタクというふうに思われてまして、今のような本当に一般の誰もがアニメ好きというような状況ではなかったと思います。その30年前からもうこのアニメを主体としたビジュアルワークスという前身の組織を作ったのは、我々としても非常に先見の明があったかなというふうに思っております。 30年間の間に1つのやっぱりワンストップソリューションというか、ワンストップで完結できるものを作れたかなと。一番大事な企画力、制作力、そして当然アニメや音楽が紐づきますので、その音楽もそうですし、イベント展開もそうですし、アニメに紐づくゲームの開発であるとか、マーチャンダイジング、ライセンシング、そういうもの全てを垂直で展開できるインフラを作れたかなと思ってますので、そういうものは我々独自のものですので、原作の出版社の皆さんにとってもですね、原作を預けて安心して展開してくれるというふうに思っていただけてるんじゃないかなと思いますので、そこは非常に強みだなというふうに考えております。 ありがとうございます。 展開力に関してちょっと補足するとですね、やはり我々グループ全体で1つのIPを寄ってたかって価値を上げることができていると思います。まずは企画・制作力に関しても、やっぱり30年の長い間で外部の能力の高いスタジオとのリレーションシップが信頼関係ができてますし、内側においてもA-1ピクチャーズ、クロバーワークスという非常に制作能力かつ評価の高いスタジオを抱えてます。 そして音楽においてはレーベル・マネジメントで魅力的なアーティスト・楽曲をアニメにしっかりと結びつけることができていますし、マーチャンダイジングやイベント展開においてはソリューション部隊、ソニーミュージックソリューションという会社を中心に展開ができているということで、グループ会社でそのソリューションが完結できていると。海外に関しては当然クランチロールとの結びつきですね。大きな1,700万人というクランチロールの会員の皆様に向けて、しっかりと日本のアニメを展開、ソニーグループで全体で展開できているというのは非常に大きな強みだというふうに思ってます。 ありがとうございます。今ご説明いただいたのは体制とか取り組み、こういったものがですね、具体的に花開いた代表的な例なんていうのがもしありましたら、ぜひお願いします。 もう皆さんご存知の通り、鬼滅の刃ですねが総力戦でしっかりと結果が出ているというふうに思います。まずはUFOテーブルという素晴らしいクリエイティブのスタジオ、これはもともとカラノ協会であるとかFateシリーズで長くご一緒させていただいて、強い信頼関係のもと、鬼滅の刃である種そのクリエイティブが花開いたと。楽曲に関してもLiSAやAimerなど我々のレーベルのアーティストが非常に鬼滅の刃に寄り添った素晴らしい楽曲を提供して、マーチャンダイジングやイベント展開を先ほども申しましたように、オーケストラであるとか展覧会であるとか、様々な展開をグループで構築しているというところで、またテレビシリーズをしっかりと作って、それをワールドツアーという形で展開して、ある種コアなファンダムを世界各国で作って、それを劇場版の映画でグレー層、ホワイト層までしっかりと広げていくという展開ができているというふうに思ってますので、7月にいよいよその集大成となると思います。無限城編の映画が公開となりますので、我々としてはさらに展開力を強化していきたいなというふうに思ってます。 おっしゃっているように、今年の夏から始まるその鬼滅の刃の劇場版3部作、これのグローバル展開ということでもぜひ期待したいなと思ってます。ありがとうございます。今のお話いただいたそのアニメの映像クオリティ、これを非常に大切になされているってことが強みで、かつその事業の戦略の一つであることがよくわかりました。一方で投資家さんとも話をしていて、その足元で人件費の上昇を含めてですね、制作費が非常に高まっているんではないかと、事業の収益性というところでどういった影響があるんでしょうかというような関心が非常に高まっているんですけれども、この辺りの点についてぜひご説明いただけますか。 そうですね、制作費が高騰しているのはもう間違いないですね。はい、ただ、制作費の高騰と比例しているというわけではないですけども、グローバルマーケット、市場規模も拡大してますので、我々の収支バランスは全く取れているなという、収益性は非常にいいというふうに考えております。今後、我々の勝ち筋としては当然先ほども申しましたけども、やっぱり多面展開のさらなる広がりとグローバルでの展開をさらに大きくしていくという、もうこの2点に尽きるなというふうに思ってます。 ありがとうございます。今、収益性についてもご説明いただいたんですけれども、いわゆるそのビジネス以外の観点、特にこういったアニメの世界ではクリエイターの例えば労働環境とかいろんなことを言われていますけれども、そういったそのビジネス以外のところでのソニーミュージックとしての取り組みについて、もし具体的なことがあれば教えてください。 はい、自社スタジオに関してはスタジオを刷新してですね、クリエイターの皆さんが本当にクリエイティブに集中できる環境というものを作りました。アニメキャンバス、ソニーのテクノロジーをしっかりと活用した全く新しいアニメの制作工程というか制作手法を一緒に開発してますので、それに関してもしっかりとしたサポートになっていると思います。 ありがとうございます。そのアニメキャンバスっていうのは資本市場に対してもお話を少ししているんですけれども、やっぱりそのソニーのテクノロジーを生かしてアニメを含めてそのクリエイターへの貢献ということが非常に関心が高いんですけれども、少し具体的な取り組みについてもご説明いただけますか。 はい、A-1ピクチャーズ、クロバーワークスの経営層からクリエイターまでしっかりと参画してやってます。特に具体的に言うと、アニメの制作工程における着色の作業の部分をAIを使ってやれないかというところで、今試行錯誤しているところですけども、かなりいい形になっているというふうに聞いています。僕もよくスタジオに行くことがあるんですけども、やはりアニメーター・クリエイターの皆さんはやはりまだまだアナログ的な作業が多いので、負荷を軽減して作業効率を上げることによって、創作活動にさらに集中していただけるような技術によるサポートというものをさらに深めていきたいなというふうに思ってます。 ありがとうございます。もう1点ちょっとアニメについて、アニメの先ほどもお話しましたけど、グローバル展開っていうところでやはりその成長ドライバーという意味では海外で大きく広げていく市場自体がそうなっているというふうに理解してますけれども、その中でそのグループシナジーという観点からもアニプレックスとそのクランチロールの協業連携、こういったところもですね、非常に重要な役割を果たしていくんじゃないかと理解しています。これに関してですね、少し深掘りしてお話しいただけませんでしょうか。 そうですね、クランチロールの先ほども申しましたけど、やっぱり1,700万人という世界中のアニメファンの中でですね、その展開力とアニプレックスの企画・制作力というものをマッチングすることは非常に大きいなと思ってまして、具体的には特にその企画・制作においては、今までは日本のファンの皆さんに向けて作ったアニメを世界で展開すると、それでもちろん成功してるんですけども、今後は最初からやっぱりグローバルに向けて創作をしてみるというチャレンジもしようというところで、ハヤケという合弁会社をクランチロールとアニプレックスで作りました。そこを基軸として今後さらに新しい作品をどんどん世の中に出していきたいなというふうに思ってます。 ありがとうございます。そうですね、グローバルにこう展開していくっていうような、なんかこうアニプレックスさん、ソニーミュージックさん、そしてクランチロールっていうのの強みをすごく理解できたように思います。ありがとうございます。 一つだけ、クランチに関しては共同でもうすでに6作品ほど出してまして、その中で先日のクランチロールアニメアワードで最高賞作品に俺だけレベルアップの件が選ばれましたので、我々としては手応えを感じてますし、あのソニーのシスターカンパニーが持っているIP、例えばゴーストオブツシマをアニメ化する、これも発表しましたけども、こういうものがどんどん増えてくるというふうに思います。 ありがとうございます。いろいろ話しアニメについてお伺いしてたんですけども、最後にですね、もう少しその大きいレベルでちょっと村松さんにぜひお話を伺いたいと思うんですけど、音楽事業も含めて、そのそもそも私見ている中でソニーミュージックっていうのはソニーグループの中でも最も早くからIPの360度展開っていうのを進めてきていて、村松さんのプレゼンテーションの中にもありましたけれども、ヒットの創出、事業展開力っていうのは本当に強いなっていうふうに私感じるんですけど、そのこのようにソニーミュージックが継続して新しいヒットを生み出して、こうどんどんどんどん360度広げていくということができるのはなぜなんだろうなっていうのをぜひ村松さんに聞いてみたいと思ってました。それはあの人材とか組織とか企業文化も含めて、村松さんがご覧になられたそのソニーミュージックの強み、私は強みというか凄み、ぜひ語っていただけないでしょうか。 十時さんが標榜されてますそのバウンダリースパナー、これがあのソニーにとって非常に重要だったそういう人材がというのは全くその通りで、で我々はある種そのバウンダリースパナーという組織と組織、人と人、クリエイターと人、我々をそういうつなぐ役目の人材ですね。こういうものを作っていくのはある種こうDNAとして我々は組み込まれているなというふうに思います。 元々我々の資産はもう人しかありませんので、クリエイターの皆さんに近づき、彼らとやはり0から1で作品を創造して、それを1から無限大に我々の展開力でしていくということをずっとルーティンとして繰り返してきたこのもうほぼ60年間だったと思いますので、その中で例えば今のSIEですね、当時ソニーコンピューターというプレイステーションを我々とソニーでまず作ったというのもありましたし、30年前にアニメの事業をやってみようよというチャレンジもそうでしたけど、本当に新しいアイデアを絶対に封じ込めないという土壌もあると思います。 直近の例としてはYOASOBIですね。YOASOBIは小説の投稿サイトmonogatari.comというのをこれ20代中心にまず立ち上げました。で、これを広く大きくするために物語を音楽で表現するということをやってみたら面白いんじゃないかということで、じゃあそういうアーティストを作りましょうよというところで、我々のA&Rという新人発掘セクションでお付き合いのあった綾瀬というプロデューサーと我々が育成していたikuraさんという歌い手とをマッチングしてYOASOBIという素晴らしいグループを作ったという、これをずっと先導してリードしてきたのが当時20代の同期若者2人でしたので、そういう本当にボトムアップで0から1を作っていくことに関して、ある種我々上層部がですね、ある種こうリスペクトを持って、我々の年齢じゃもう考えられませんので、そういうものを考えてくれる若い世代のアイデアを本当に大事にするという、そういう土壌はもう脈々とあったとあるというふうに思います。 ありがとうございます。あのソニーグループの中でこう投資家さんと話してて、やっぱりシナジーに対しての関心が非常に強くて、で我々はその事業と人材の多様性みたいなことが強みだと言ってるんですけど、ソニーミュージックさんはもう本当にその一つの事業体の中で会社の中でそういったのがもうすでに何年も続いて、それが成長のドライバーになってるんだなっていうのはよくわかりました。最後ちょっとさらっといみたいなのなんですけども、企業文化としてこう蓄積されてきたことっていうところは少し大変重要なポイントだなと思いましたけど、もう少しそこのところを。 そうですね、1968年にCBSソニーができたんですね。で、これは日本における資本自由化の第一号で、アメリカのCBSとソニーで50-50で会社を作ったんですけども、その時の人材広告を新聞に出したんですけど、音楽を愛する自分の音楽に対する夢を叶えたい人、来てくださいであるとか、年齢、性別、学歴、身体障害の有無等をもう一切我々は問いませんと。今だと当然なんですけど、当時60年前はこんなダイバーシティをしっかりと標榜するような企業広告ってなかったと思うんですよね。だからそういう意味ではまずある種自由闊達に自分の夢を叶えたい人、集まって来てくださいよという、そういうスタートが今60年経った今でも根付いているというところだと思います。 はい、ありがとうございます。本日はソニーミュージックグループ、グループCEOの村松さんに様々なご質問に答えていただきました。村松さん、どうもありがとうございました。 ありがとうございました。